• Rio

Vol#12 母がS社ビジネス会員から愛用者に。きっかけは…

更新日:11月12日

プロフィール

  • インタビュー相手:30代女性

  • インタビュー時期:2022.9

  • マルチ商法との関係:母親が現役のS社の会員(1年程度)


母がS社会員に

母は元々パートで互助会会員募集の仕事をしていました。


なかなか契約が取れず収入面で悩んでいたところ、同僚A氏からいい収入になる仕事があると誘われました。


母のビジネス会員登録後はA氏からのフォローはなかったのですが、母とA氏が参加するコミュニティの上位メンバーB氏が母のビジネス活動をフォローするようになりました。


最初60万円のローンを組んで化粧品やその他製品を購入していたため私ときょうだいで猛反対。一度はクーリングオフし、契約を解除させました。


しかしもともと母は長年ヘルニアの持病があり、S社で販売している健康美容機器を使用すると腰の痛みが緩和される、と愛用を続けていました。

(医者からは現時点ではヘルニア手術の必要はなく経過観察と診断済)


B氏とやり取りが続く中で、母が製品や仕組みを紹介した友人が気に入り入会したことも相まって、母もビジネスとしてやっていくと再加入しました。


「他のきょうだいにバレるとまた反対されるから」と私自身にのみ打ち明けられ、母とは一度かなり揉めました。


自身の発言では止められないと感じ「やってみればいいんじゃない。」と渋々了承。



私もS社の会員に

しばらく様子を見ていましたが、ある日母から「社には共済制度がある。とてもいい制度だから貴方も入れて良いか。」と言われました。


私は最近離婚し母子家庭になり収入面で医療保険などを解約していたので、私を会員にしてマルチ会社の共済に加入しておけば何かあった際に役立つという考えだったようです。


私はてっきり母のみが会員で、何かあったときに家族も利用できるものだと思い「良いんじゃない」と伝えました。


後日母の部屋から私の名前が入った契約書を発見。


契約書などは母の自筆で、勝手に名義を使われて会員にされていたことが分かりました。


なぜ勝手に会員登録していたかを問い詰めると、共済加入を了承したからと言われましたが、共済に入るために会員になるという話は一言も聞いていなかったのと、そもそも自身が契約書を一切書いていないため、消費生活センターとS社のコールセンターに連絡して退会手続きをとりました。


自身の退会の手続きはスムーズにでき、そもそも会員登録の流れが不正なので社からも母に厳重注意すると言われました。

(その後母からは厳重注意があった旨は聞いていないので、本当に注意勧告があったのか現状定かではありません)



母と絶縁状態に

このことをきっかけに私は母と縁を切ることにしました。


縁を切った最大の理由は許可なく会員登録をしたことです。


以前の勤め先でコンプライアンス遵守を会社から徹底されていた経験もあり、私の名義が不正利用されたことがとてもショックだったためです。


それ以外の理由としては、


①周りの会員への不信感

B氏が母の家に来た際、私もそばで話を聞いていました。


その中では

「頑張れば頑張るほど毎月30万円以上の収入を得ることができる」

「娘さんにもお孫さんにもお金を残すことができる」

と話していました。


これがきっかけで不信感を持ち、会社名を調べた所マルチ商法ということがわかり、きょうだいで止める騒動になりました。


また後日マルチ商法について自身で色々調べて分かったのですが、B氏はブラインド勧誘を使った声掛けを母に指示していた事が分かり、更なる不信感に繋がりました。


例えば

「いま新しく美容の仕事始めたから一緒にやりたいの!みんなで助けあいながら、一緒に収入を取れる。今顔のお手入れ練習してくれる人を探してて、お願いできない?」

などの勧誘文句を母に指示していました。



②S社関連の手伝い

母からはS社の美容機器で顔の手入れの練習をさせてと常々頼まれており、マルチの片棒を担ぐような行為がストレスでした。


また、母がセミナーに参加する際にも持ち寄りの料理を作るための手伝いを促されていました。


マルチやその製品に興味がなく嫌悪感がある中で、母が悪気なく言ってきていると分かっていてもそれが小さなストレスとして積み重なっていました。



母とは車で数分程度の距離に住んでいるのでなかなか完全に断絶状態とはなりません。


こちらからはLINEをブロックしたり連絡をとらないようにしていますが、母は家に野菜を届けに来たりしています。



弟からの説得

弟には母のことを適宜相談しており、弟も母に電話で連絡を取っていました。


A氏は母の入会後特にフォローはせず、マナーもあまり良くない人だったため母もA氏を信頼していないようでした。

一方A氏に代わり色々と母をサポートし相談にのっているB氏は信頼している様子でした。


私たちきょうだいは、違法な勧誘方法を指示し母のサポートをしてマルチのコミュニティに取り込もうとしているB氏に非常に強い不信感を抱いていました。


弟は

「母自身が健康目的でマルチの製品を利用し友人に紹介したい気持ちは分かる。しかしもし紹介した友人の家族もマルチ商法を始めた事が分かれば、我が家のように家族で揉める可能性が出てくるのではないか。」

「B氏に言われるがまま違法な勧誘活動を続けると、母が勧誘し入会した友人やその家族から母自身が不信がられ恨まれる可能性がある。」

と、母本人が加害者になるリスクを冷静に伝えていました。


弟が母に話をする際には商品に関しては否定をしていないのも印象的でした。


併せて昨年のアムウェイ会員がブラインド勧誘で逮捕された記事も見せていました。


母もその後考えて自身が行っている事の危険性が分かったようで、愛用者にはなるが周りに紹介するなどのビジネス活動はしないと約束してくれました。


その様子を聞き、私も母との絶縁関係を解消しました。



今思うこと

私自身も昔上司から誘われて新興宗教に入信しそうだったのですが、すんでのところで当時は母が止めてくれました。

その事がカルトやマルチに関心、危機感を持つきっかけになっています。


私が危うく新興宗教に入信してしまいそうになった背景としては、その年に父親が病気により突然亡くなったことが精神面で大きく影響していました。


両者の類似点として私が感じるのは、下記3点です。

  1. 精神的に弱っている、悩みや将来への不安に関する心の隙を狙ってジワジワと入り込んでくる

  2. 最終的にマルチやカルト宗教の勧誘でも最初のうちは目的を巧妙に隠すブラインド勧誘をする

  3. マルチ商法は法規制が厳しく国や地方自治体が注意喚起されるような悪質商法ですが、そのコミュニティに属する人は「周りの人のためにいい情報を届けている」「自分達は良いことをしている」との考えで法律違反をしていても自分達の行動を正当化している


今回、母はまだビジネスを始めて日が浅く、また当時タイミング良く母が欠かさず見ている朝ドラでもマルチ商法のネタで話が進んでいたり、旧統一教会問題でカルトが問題視されていたりで、母も冷静に考えることができた可能性があります。


加えて、弟は母の金銭的サポートを行っていることもあり母が話を冷静に聞いてくれやすかったと考えています。


私と母では同性で距離感も近く、冷静に話そうとしてもどちらかがヒートアップしてしまうため、きょうだいの中で母の説得を任せる人選ができたのも事態が好転した一因かと思われます。



S社の場合は1ヶ月に60万円分購入するとビジネス会員になれ、他の人を勧誘し売上を上げたり商品の買い込みをしたりしなくてもビジネス資格は維持されるようなので、母を信頼したい気持ちはありますが場合によっては隠れてビジネス活動をできてしまうのが正直不安です。


母も決して経済的余裕があるわけではないので、できればこれ以上は製品を購入しないでいてほしいです。


しかしながら母の希望は「愛用している機器の消耗品購入のため、愛用者でい続けたい」とのことなので、全く購入しないのは現状難しいと感じています。


今後については、B氏に対して弁護士や警察などに相談しつつ母には関わらないようアプローチしていく予定です。


今回の体験談が一人でも多くの人に周知されてマルチの怖さや良くない部分が伝われば幸いです。

閲覧数:500回0件のコメント

最新記事

すべて表示